夜の部

 ホテルのテレビでNHKの衛星放送を見ていたら、「爆笑オンアエバトル」をやっていた。司会の女性アナウンサーもようやく慣れてきたようで、天然系のボケを上手にかますようになってきた。見終わったら現地時間で午後6時。ようやく太陽も沈みかけ、晩ご飯を食べにメコン川の堤防沿いへと歩いていく。
 大河を予想していたのだが、ビエンチャン中心部近くを流れるメコン川はそれほど大きな川ではなかった。堤防沿いに屋台がたくさん出ていてテーブルといすが並んでいる。一通り見てみると、屋台ごとにその「管轄」のテーブルが決まっていて、テーブルクロスの色で分けられているようだ。
 英語で話しかけてきた女の子の屋台で食事をすることにした。鉄板の上には、鶏、豚、ソーセージ、焼き魚が並んでいて、その横に、生のエビやイカなどが並んでいる。メコン川でとれるのだろうか?

 ひとりで食べるにはどれも量が多いので迷ったが、ソーセージの串焼き2種とエビを焼いてもらうことにした。
 屋台から川沿いに歩いて、一番川に近いテーブルに座りビールを出してもらう。すぐにソーセージが運ばれてきた。

 独特の酸味がきいている。私の好みでいうと、タイ東北部のイサーン料理のソーセージの方が美味しいような気がした。でも、この酸味は、ビールには合う。
 しばらくしてエビを焼いたものが運ばれてきて驚いた。「ひとつ」と頼んだのだが、どうも5頭でひとつらしい。うーん、食べきれるのだろうか。

 エビとソーセージでビールを楽しんでいると、日はとっぷりと暮れ、屋台のテーブルにはローソクが運ばれてきた。すると、どこからともなく小学校低学年くらいの年格好の子供が現れ、食べ物をねだるのである。こちらとしてもエビ5頭は多すぎると思っていたので、ちょうどよいからご相伴してもらうことにした。
 屋台を早々に切り上げて、しばらく腹ごなしの散歩をしながら、ガイドブックでも紹介されているラーメン専門店に入る。シンプルにラーメンを頼んだら、出てきたのが、本当に日本的なラーメン。

 これがあっさりしたしょうゆ味のラーメンですこぶるうまい。麺は細い縮れ麺。具はモヤシとチャーシューとワンタンだ。これはいい!
 テーブルに辛子味噌があったので、少し入れて食べると、これがまた辛くてうまい!もうひとさじ入れたらいわゆる激辛ラーメンに変身してそれがまた本当にうまい!

 大満足の夕食を終え、早々にホテルに引き上げた。ビエンチャンの夜は早い。明日は午前6時から動き始める予定なので、願ったりかなったりだ。