職場のPDA仲間

 前日のkenjihanさんのコメントを受けて。
 思い起こせばあれは1994年、同僚がAppleMacintosh ColorClassicIIを買って仕事場で使い始めたのを見て機械音痴の私が柄にもなくパソコンの世界に魅入られるかのようにわけ入ったのでした。そのとき、職場のMac教祖が「ザウルス…ザウルス…」と恐竜の名前のような、呪文のような言葉をつぶやいていました。あれが私とPDAとの遭遇だったのですね。当時新聞社では出先ではワープロで原稿を書いてパソコン通信で送稿していました。会社から貸与された機種は、シャープの確かWVシリーズだったような気がします。乾電池で駆動して、山根一真氏ご推薦の、今で言うモバイル端末でした。同業他社の仲間は、オアシスポケットを愛用していました。
 96年、インターネットが徐々に浸透し始めて、ワープロからパソコンへと切り替わっていきました。私は当時自宅にPerforma575という一体型Macを置き、職場ではPowerBook5300CSを使っていました。しかしWin95の大波は、職場からMacを押し流していきました。Macでは会社が開発して社員に配ったテキストエディター兼通信ソフトが使えない等々の不便があったために、泣く泣く会社から新たに貸与されたWindowsのノートパソコンに乗り換えましたが、液晶がDSTNでどうしても見づらく我慢ができず、秋葉原に行ってソフマップPowerBookを売り、出たばかりのLet's Noteを購入。しかし正直言ってパソコンよりもシャープの小型ワープロの方が断然使い勝手がよかったと思い始めます。このときから、仕事で使う電脳小物探しの長い旅が始まったといえます。
 さて、以上のような事情だったら、職場にもっとPDA仲間がいてもいいと思うのですが、案外見あたりません。理由のひとつは、新聞記者の9割方が文系出身だからでしょう。もうひとつは、パソコンを使って仕事に生かそうという本来の目的から脱線して、パソコンあるいはPDAをいじることそのものに喜びを感じてしまうという人は、そうそう世の中にはいないということなのではないでしょうか(笑)。例えば設定につまづいて煮詰まってしまったとき、時間をかけて解決して思うように環境が整うことに喜びを感じるよりも、「やっぱりこんな機械、使えないよ!」と匙を投げてしまう人の方が、一般的なのでしょう。考えてみればそちらの方が当たり前なのですよね(^^;)
 そんなこんなで同僚のPDA仲間はごく少数だし、みんな忙しくて一堂に会してPDA論議をする機会もなかなかありません、というのが現状です。